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「閉じこもり」(「ひきこもり」を含む)問題の解明

(1)「閉じこもり」とは何か

人間関係がしんどくなり、人間関係につまずくと、自己防衛的に心を閉ざして人間関係を避けるようになります。しかも、否定的なことを堂々めぐり的に考えつづけ、心的ストレスを溜めつづけます。しんどくなりそうな場面をすべて避けるようになり、身動きできなくなり、自室にこもる段階にいたります。人間関係の挫折による深刻な挫折状態です。
ストレス過剰になると、ストレス症状があらわれますが、心の症状が重くなると、閉じこもり状態になります。「閉じこもり」は、統合失調症、うつ、心の症状が重くなると、閉じこもり状態になります。「閉じこもり」は、統合失調症、うつ、神経症、摂食障害など、さまざまな心の症状や心身症を下位症状として含みながら、否定的な生き方のひずみが明確になる、包括的なストレス症状です。
精神医学の分類は個々の症状論を中心にしていますから、「閉じこもり」はその枠をはみ出した症状です。したがって、「閉じこもり」であっても、精神医学はその下位症状だけを症状として扱います。

2)なぜ、人間関係がしんどくなるのか。

子供は、「両親が自分のことを大事に思ってくれている」という、愛の実感をもつことによって、自分で自分を認めるようになり、自己肯定感を持ちます。しかし、そうでなければ、子供は自分で自分を認めることができず、頑張って親や親以外の人に認めてもらうことによって自分を認めようとします。
そのため、親や親以外の人の期待に合わせ、よい子を演じようとします。そのことはよく見られることを恐れつづけているということです。認めてもらえるかどうかが大問題ですので、人に気をつかい、いやなときでも、うまく「ノー」と言うことができません。悪く見られれば、自分が認められず、しかも、プライドが傷つきます。プライドは本当の自分のように思い込んでいますから、自分の存在価値が傷つくという、深刻な状態になります。このような人間関係をつづけると、対人緊張が強まり、対人恐怖を感じるようになります。
対人恐怖と人間不信は相互に強め合います。「人間はみな敵」というレベルになる人もいます。「そんな人間にばかりでつくられている社会は、とても自分なんか受け入れてくれない。そんなところではとてもやっていけない」と思い込み、その恐怖によって社会に出ることができないのです。

3)思春期以降の不登校と出勤拒否が「閉じこもり」の典型例

@思春期以降の不登校

不登校には思春期以降の思春期型と、思春期前の低年齢型があります。低年齢型には、さらに、保育所に行けない登所拒否、幼稚園に行けない登園拒否も含まれます。
*注 用語としてはつぎのように変えるほうが実態に合っていると思います。
不登校(登校拒否)→登校恐怖。
出勤拒否→出勤恐怖。
登所拒否→登所恐怖。
登園拒否→登園恐怖。
拒食症→摂食恐怖。
育児拒否→育児恐怖。
家事拒否→家事恐怖。
ここでは一般の使用例に従います。


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